インフルエンザ|実は恐ろしいインフルエンザウィルスの話

インフルエンザ

今年もインフルエンザ流行の時期になってきました。

毎年のように大流行するので皆さん、風邪などと同じ感覚で慣れてしまい、あまり大ごととして考えられない方も多いのではないでしょうか?

再確認しますが、インフルエンザは風邪とは全く違います。

インフルエンザについての正しい知識を持って対処をすることがとても大事です。

皆さんインフルエンザについてどのくらいご存知でしょうか?

インフルエンザウィルスとは?

インフルエンザとは「インフルエンザウィルス」によって引き起こされる呼吸器感染症の一つです。感染力が非常に強く、感染すると症状として高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などを伴い、児童ではまれに急性脳症、高齢者では肺炎などを合併し、重症になる事もあります。

「インフルエンザウィルス」には血液型のようなものがありA型、B型、C型がありますが、人に感染し大きな流行になるのはA型とB型です。

特に感染力が強いとされるA型ウィルスにはさらにウィルス表面から突き出たタンパク質であるヘマグルチ二ン(HA)16種とノイラミニダーゼ(NA)9種の組み合わせによって144種類に細分化されます。(H〇N〇型など)

このインフルエンザウィルス、実は非常に恐ろしいウィルスです。

鳥インフルエンザとか新型インフルエンザって何?

「新型インフルエンザウィルス」や「鳥インフルエンザ」などという言葉をニュースなどで耳にしたことがある方は多いと思います。例えば、新型の鳥インフルエンザウィルスに感染した鳥が見つかり、養鶏場の鶏がすべて殺処分され焼却されるなどし、ニュースに取り上げられたりします。これは新型の鳥インフルエンザウィルスがもし鳥から人に感染し、さらに人から人へ感染すると、新型だと抗体を持たない人がほとんどのため致死率が高くなり、更に感染力の強さから大量の死者が出る「パンデミック」を引き起こすことが懸念されているからです。

新型インフルエンザと区別され、毎年人から人に流行する「季節性インフルエンザ」と呼ばれるものは現在主流なものとして3種が知られています。

A型インフルエンザのH1N1型、同じくA型のH3N2型(香港型)、そしてB型ウィルスです。

また過去に流行したものとしてA型のH2N2型(アジア型)が知られています。

今でこそよく耳にするこれらインフルエンザウィルスですが、どれも元々は「新型」の「鳥インフルエンザウィルス」だったことをご存知ですか?

インフルエンザは元々鳥の病気??

毎年流行するインフルエンザ、これらのウィルスも実は元々は鳥を宿主とする鳥インフルエンザウィルスでした。

それが突然変異により人の呼吸器への感染性を獲得し、人から人へと感染し始めたのです。

今では「季節性インフルエンザ」としてよく知られたH1N1型ウィルスが初めて鳥から人に感染したのは今からちょうど100年前の1918年。

当時はインフルエンザというウィルス自体が知られていなかったため風邪に似た症状であることと、最初にスペインで流行したことから「スペインかぜ」と呼ばれました。世界中に大流行し約5億人が感染したと言われていますが、当時は誰もこの新型インフルエンザウィルスの抗体を持っていなかったため、約5,000万人が死亡したと言われています。

当時の世界人口が約18億人と言われていますので、人口の3%以上の人が死亡したことになります。これは歴史上最も短期間で多くの人が死亡した最高記録でもあります。

第一次世界大戦の真っただ中に起こったこの人類歴史上最悪のパンデミックは、大戦の死者数を上回り、一説には第一次世界大戦の終結の原因になったとまで言われるほどです。

また、「季節性インフルエンザ」H2N2型は1957年中国を発端としたパンデミックを起こし「アジアかぜ」と呼ばれ、約400万人が死亡したと言われています。H3N2型も初めて人に感染したのは今からちょうど50年前の1968年で当時は「香港かぜ」と呼ばれ、アメリカだけでも600万人が感染し、世界中で75万人もの死者を出したと言われています。

今でこそ多くの人が抗体を持ったため、毎年の流行が当たり前のようになった「季節性インフルエンザ」も新型として世に出回った当初は恐ろしい「パンデミック」を起こし、大量の死者を出していたことが分かっていただけたかと思います。

世界の全人口の3%が死亡するとは・・考えただけでも恐ろしいですね。

冒頭にお話ししたようにA型インフルエンザにはHとNの組み合わせで144種類が存在しますが、現在人への感染が確認されているのは上記の3種類以外に、H5N1型鳥インフルエンザ(1997年)、H7N9型鳥インフルエンザ(2003年)などです。H5N1型鳥インフルエンザは感染後致死率が50%ともいわれる恐ろしいウィルスですが高病原性トリインフルエンザとして知られ、パンデミックを起こす新型インフルエンザに変異する事が危惧されています。これらの鳥インフルエンザは鳥から人への感染が確認されましたが、人から人への感染は確認されていません。 しかし、いつウィルスが突然変異を起こし人から人への感染性を獲得し、過去にあったような新型インフルエンザのパンデミックを起こすかわかりません。

また、これら以外にもまだ100種類を超えるインフルエンザウィルスが、突然変異して新型インフルエンザとしてパンデミックを起こす可能性があるわけです。

皆さんも、「ただの風邪の延長」と捉えずに、インフルエンザは「非常に毒性と感染力の強い恐ろしいウィルス」と再認識しインフルエンザの感染予防に取り組んでもらえればと思います。

インフルエンザの予防法

インフルエンザにかかっている人のせき、くしゃみなどで空気中に放出されたウイルスを吸い込むことによってインフルエンザに感染します。(飛沫感染) ウイルスを吸い込まないためにも、以下のことに気をつけましょう。

①手洗いをする・・特に、外出先から帰宅した時や食事の前は必ず手を洗いましょう。

②室内の乾燥に注意する・・室内では、加湿器を使うなど適度な湿度(50%~60%)を保ちましょう。

③充分な休養をとり、体力や免疫力を高める

④インフルエンザワクチンの接種をする・・インフルエンザワクチンは、A香港型、インフルエンザ(H1N1)2009、B型のいずれにも効果があります。効果には個人差がありますが、通常、ワクチン接種後約2週間で効果が現れ、約5箇月間持続するとされていますので、流行が始まる12月中旬までに接種されることをお奨めします。                       ※京都府ホームページより参照

その他、マスクをする、うがいをするなど意識して予防することで感染リスクを下げるように心がけましょう。

※私たちのフィトンチッド溶液はインフルエンザの不活化効果があることが認められています